CDの話(1)

Engadget Japaneseの記事によると、今日は最初のCDがプレスされてから25周年にあたるらしい。CDの規格決定にはソニーが大きく関与しているので、日本人として誇るべきであると思う。

聞けなくなったCDには既に無数の傷があると考えた方がよい。何故なら、CDは少しでも傷が付くと音飛びがしたり再生できなくなったりすると言われるが、実はCD自体は傷に強いからだ。

まず、保護層が比較的厚いので余程深い傷でない限り記録層には達しない。浅い傷なら、保護層を均等に研磨してやれば完全に消すこともできる。専用の研磨機も市販されているし、そのようなサービスを行う会社もある。

次に、符号化の際にリード・ソロモン符号という誤り訂正能力が高い(特にバースト誤り*1に対して)誤り訂正符号*2が使われているので、いくらかのデータが失われても復元することが可能である。ただし、円周(トラック)方向に傷が入った場合、連続した数十〜数百ビットが欠落する可能性があり、そうなるとさすがに訂正がきかなくなる。それを防ぐため、CDを磨くときは中心から外側に向けて布を動かすよう、注意書きがされているのである。

*1:短時間に集中して発生する誤り

*2:誤りを検出し、かつ、訂正できるようデータの冗長性を増すための符号