「社会調査」のウソ リサーチ・リテラシーのすすめ - 谷岡一郎

この本は今までも色々な人に直接お薦めしてきた。新聞やテレビでは毎日のようにいわゆる「社会調査」の結果が使われているが、その結果を疑うということがあるだろうか。リサーチ・リテラシーを身に付けず、何でも鵜呑みにしていると、マスコミによる世論操作にまんまとはまってしまうかもしれない。

社会調査に限らず、科学的な実験においても、測定の手段や方法に誤りがあれば、得られたデータは何の役にも立たない「ゴミ」データであり、そのデータから推測されることは事実とはかけ離れた「ウソ」になってしまう。ただ、社会調査の場合はその誤りに気が付きにくく、わざと誤った調査を行うことで欲しい結果を得ることも可能であると、著者は指摘している。グラフや数字に騙されないためにも、一度は読むべきであると思う。

リサーチ・リテラシーのすすめ 「社会調査」のウソ (文春新書)

リサーチ・リテラシーのすすめ 「社会調査」のウソ (文春新書)